たくさんの人を宝石沼に引きずりこんだ人気漫画『宝石の国』がアニメ化されたと聞き、ためしに1話見てみました。
漫画版は1巻だけ読んだのですが、立体感と動きの独特、設定の複雑さ、白黒ゆえに宝石の色や質感を活かしきれていないこと、などを苦手に感じ続きは買いませんでした。しかし、アニメ版はそれらの弱点がきれいに克服されています。
居場所と仕事が重要なテーマのようです。その中で、漢方として白血病治療実績まであるシンシャ、工業的価値を知らぬ者はないダイヤモンドが所在なさげにしているのが味わい深いですね。そもそも我々にとって装飾品である宝石たちが「自分は役に立つのか?」を気にしているのが不思議な気分になります。
敵である月人が救済者の姿をしているのも伏線なのでしょうか。
なかなか癖のある作風ですが、だからこそ他にない感覚を抱くことができます。不思議なものと綺麗なものを楽しんでみたい人にオススメです。宝石の名前を知り、ググってみることで新しい世界もひらけてくると思います。おいでよ宝石沼。
しかしまぁ、軍艦や刀剣と違い「ものすごく高価だが頑張れば所有できてしまう」「ものすごく大変だが頑張れば採りにいけてしまう」おそろしい擬人化コンテンツが生まれましたね。ご利用は計画的に。