浅野暢晴先生の彫刻ホームステイ企画「旅するトリックスター」でホストをお受けしたときとっても楽しかったので、先生の作品が展示されるというアートイベントに行ってきました。会場はなんと神社。
↑イベントの参加アーティストをイメージしたという鉢型トリックスターたち
境内に展示された作品たちはそれぞれ間(はざま)がテーマ。
ただでさえ日常と非日常の間にある神社、そこで出会う作品たちは八百万の神々が顕現したようでした。繊細な作風のかたが多かったこともあり、吹けば飛びそうなものたちが神社の中では圧倒的な力を持つ……そんな錯覚に襲われました。
↑人間と神の狭間にあるものの集会に見えた
また、作品はとても無造作に置かれているのですが、誰もそれを侵そうとはしません。ここは神聖な領域で、ここにあるものは不可侵である。そんな暗黙の了解が美術品の展示とマッチしているのかも……と思ったりしました。会場と作品の共鳴を味わえるのが野外展示の醍醐味。その中で神社の効果は秀でて特別な気がしました。
↑夕焼けのなか、本殿へ白い石を運ぶ三本足の異形。まるで元から彼らのテリトリーみたいでした
会場は茨城県つくば市中心部からだと高速を使って30分ほど。聞きなれない土地ですが思ったより遠くなかったです。探索に夢中であまり写真を撮れなかったり、作者さんがいるのに声をかけそびれてしまったのでもう一回行きたい。今回は天気雨の夕方に行ったので、別な天候・時間に違う風情を味わいにいきたいです!
↑陶でできた小石。少しずつ色柄の違うものがびっしりしきつめられていて、好きなのを一個持ち帰ってよいと書いてあった。警備員のおじさんたちと並んで真剣に選びました。神社で展示品を持ち帰るという特別感と、子供のころ当然だった遊びの間
境内は広すぎず狭すぎず、休日のお散歩にとてもおすすめです。駐車場をご利用のかたは本殿に向かって左手の坂か、遠回りして順路通り鳥居から進むと体験が深いです。