図書館に行ったら「新しく入架しました」の棚にあったので、なんとなく手にとってみました。あまりにも分かりやすくてそのまま借りてきました。
古代の名著をそのまま読むというのは専攻の学生さんでも難しいことです。やはり解説つきが欲しい。しかし、古いのを借りてしまうと常識が違いすぎて解説に解説が必要という問題があります。
その点、昨年夏刊行という新しさ、現代の若者に向けてなされた解説は初学者にもってこいでした。今の煽りはどういう背景から生まれたのか。今の慣用句はなにのもじりなのか。弁明本文を段落ごとに区切りつつていねいに解説されていきます。
解説文はとっても上手で平易です。するすると頭に入ってきます。
学会名物「素人質問で恐縮なのですが」の元祖として名高い(?)ソクラテス。その挑発的なようで、優しいようで、とにかく正しいことを尊ぶ姿勢と魅力を垣間見ることができました。