チームラボボーダーレスは、作品と環境の境界、作品と作品の境界、ひいては作品と鑑賞者の境界を取り払おうという挑戦的なインスタレーション美術館です。お台場にあった頃から大ファンで、2/9に麻布台ヒルズへ移転。ちょうど近くに用事ができたので早速行ってきました。
なんといっても見所はあらゆるボーダーを消し去ろうとする大規模なプロジェクションマッピングでしょう。入場してすぐ、お台場の頃から画質・秒あたり描画精度・面積あたり描画密度のすべてがパワーアップしたと一目でわかりました。
↑写真左手が壁、右手が床です。びっしりと花咲くここも観客が歩く道です。
写真のような花が床も壁も人も関係なく咲き乱れる様は圧巻なのですが、さすがチームラボ、平日にもかかわらず人で混雑しており、人が映り込んでしまうためあまり広い画角では撮れませんでした。私語OK写真OKのため、始終感嘆の声や笑い声が聞こえていました。
↑左の方には光の滝があり、皆さんそちらを向いています。皆さんの足下にご注目。人の居る場所は彼岸花畑に変わってゆくのです。
↑私の足を避けて通る水流です。踵のほうは彼岸花が咲いては散ってを繰り返しています。
プロジェクションマッピングと言うと眺めるだけのイメージがあるかもしれませんが、この美術館で作品は私たちに感応し変化します。それに気付いた瞬間の「あっ」って人の顔を見るのもたまりませんね。さすがタッチパネル世代だけあり、触れると変化する仕掛けには子供の方が早く気付く傾向にありました。
↑壁を舞う虹色の蛍と蝶の群れ。触れると蛍は避け、蝶は儚く落ちてしまいます。
作品は緩やかに移動し、美術館中を巡ります。気に入った作品を「追って」ゆるゆる移動するのも一興。作品に途中で消えられたり壁を跨がれて途方に暮れるのも一興です。
そうこうしているうちに動かない作品に辿り着くのも楽しみです。下の写真は宣伝ポスターでご覧になったかたも多いのではないでしょうか。地図はないので狙って辿り着くのは至難の業です。
↑ちなみにこれ、床を撮ってます。鏡張りが多いのでスカート履きはおすすめしません。
作品群には文句無しの大満足ですが、美術館としてのオペレーションには少しクレームしたいです。
QRチケットでゲートを潜ろうとしたら目視でチケットを確認する列に並びなおさせられたり、待合がないため順番待ちの人が周囲の店先にたむろしていたり、隣の千疋屋での食事中までスタッフの大声が聞こえていたり、ボーダーレスがテーマとはいえ他店とのボーダーを侵すのはよろしくないと思います。
逆に外国人観光客が沢山来てくださっているのに、スタッフに翻訳機も持たせないばかりに、大声の注意喚起も日本語だけなので効果なし、日本人にだけマナーの注意をしているスタッフがいたりとそこはボーダーレスにしてくれよと思いました。
オープンしたばかりとはいえ、チームラボの施設はもう五つを超えたはずです。素晴らしい作品群を活かすためにも早急な改善を望みます。