会期終了間際に情報をキャッチした作品展です。地元ということで慌てて行ってきました。今日(2019/5/19)まで展示されておりますので、市内の方はふらっと見に行くと刺激的な体験ができると思います。ネタバレを見ない方が楽しいと思うので、行く予定のかたはぜひブラウザバックを。
https://loftwork.com/jp/event/20190510_tsukuba-science-art-exhibition
会場は駅前の公園にある古民家です。
↑写真は https://www.city.tsukuba.lg.jp/shisetsu/bunkagakushu/1002780.html より
どちらかというと無機質な印象を受けるキービジュアルのポスターとは対照的な会場です。ここで美術展……? とすでに雰囲気が異様でわくわくしました。
テーマは「共生」。展示されていた作品は四つ。いずれもコンセプトが重厚で、どちらかと言えば玄人向けのマニアックな展示会だったように思います。
↑【全滅する気がないなら、交雑せよ】
ファッションや研究目的で他の生物との交雑が可能になった未来を想った展示。架空のラジオ音声が流れ、キリンと交雑した少女がインタビューに答えていた。古民家と遠未来ラジオが織りなす空間の異様さがすごい。
↑【Mammalianism Light】
哺乳類の首の構造を模倣して作られたライト。センサーがついており、本を広げるとくにゅんと覗きこんでくる。ピクサー映画の冒頭のあの子みたいでかわいい。動物みたいな動きをするだけで、ただのライトがこんなにもかわいい。
※下の写真は腐敗した食物です。苦手な方は薄目で通り抜けてください
↑【Dying Robots】
ぬか漬けロボットたちが食卓に並べられていた。ぬか漬け中の水分や塩分に電気を通してクネクネ動く、はずが乾いて腐ってハエがたかっており、まさに死にかけていた。つつくと抵抗するようにビクッと動く。死ってなんだっけ。カビかけた糠の匂いが古民家の土間に充満しており、五感に強烈な作品だった。
写真なし
↑【内なる海は開かれる】
海を模した水盆に過酸化水素水や塩酸の瓶が添えられていた。生態系を模した水草水槽にチューブが繋がり、水が循環している。生物の大量絶滅がおこるとき、海はPh・酸素濃度・温度が大きく上昇するらしい。会期終了間近ということもあり「人間の活動」により内なる海はほぼ死んでいた。
【Dying Robots】と【内なる海は開かれる】は経時変化の劇的な作品ということもあり、もっと早く情報をキャッチできなかったのを心から悔やみました。なんども通って死んでいく作品たちを眺めてみたかった……! それくらい魅力的な作品群でした。