小説投稿サイト「カクヨム」にてサイバーセキュリティ小説コンテストの開催が告知されましたね〜。
せっかくだからコンテストに参加しつつサイバーセキュリティに詳しくなろう! ということで勉強を始めました。たのしい。
そしてせっかくだから読んだ本とざっくりした感想も共有しようと思って記事を書いています。
どの本が「よい」かは、その人のサイバーセキュリティ知識や、技術書に対する文体の好みに依存すると思います。レビューはあくまで参考までにどうぞ。
ちなみに私、千住のサイバーレベルは
・隠しページ探しのWEBサイトを運営していたことがある
・Windowsでフリーソフトと一緒にマルウェアをダウンロードしてしまったことがあり、傾向と対策を少しは調べた
・なぜiOSがマルウェアに強いかよくわかっていなくて逆に怖い
という程度です。
ではレッツゴー。
【サイバーセキュリティ読本 / 一田和樹】
小説形式で卑近なサイバーセキュリティについて解説している本でした。勉強しようと思って手に取ると会話文を読むのが面倒な反面、サイバーセキュリティ小説の先行例として一見の価値があると思います。重要な部分は囲みがあったり太字だったり、読み飛ばしへの配慮もなされています。
コラム欄はとてもわかりやすく書かれています。多くが個人規模のセキュリティか、興味を引きやすい大規模事件の話でした。あくまで超初心者のために書かれているので、私よりサイバーレベルが高い人にとってはやや曖昧な文面のようです。前書きのクイズで興味を持てたら面白く読めると思います。
【マンガで知るサイバーセキュリティ オーブンレンジは振り向かない / 一田和樹、まるたん】
マンガで知るサイバーセキュリティ: オーブンレンジは振り向かない
- 作者: 一田和樹,まるたん
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2015/03/19
- メディア: 単行本
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何も考えずに持ってきたら同じ著者の本だった。
会社がターゲットだったり、複数人の関与する手口だったりと、先の読本より規模大きめなサイバーセキュリティを題材にしています。インターネットや収益化の仕組みに予備知識を求められます。
ストーリーは癖・えぐみが強いですが、そのおかげでトリックがわからなくても楽しく読めます。こういう戦略もあるんだなぁと勉強になりました。主人公のオーブンレンジたんがシコい。リョナ味に気をつけてください。
コラムに見え隠れする著者の本音も読みごたえがあります。
【サイバーセキュリティ入門 私たちを取り巻く光と闇 / 猪俣敦夫】
サイバーセキュリティ入門: 私たちを取り巻く光と闇 (共立スマートセレクション)
- 作者: 猪俣敦夫,井上克郎
- 出版社/メーカー: 共立出版
- 発売日: 2016/02/10
- メディア: 単行本
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情報系の学生などが読むような専門書です。内容は専門的、実践的かつ具体的です。とても難しいですが、がっつり地力をつけてくれます。前書きで「攻撃の仕組みを理解するということ、これは目的を変えれば自分自身が攻撃者にもなりうる」と警告されていますが、実際これ一冊で簡単なマルウェアなら作れちゃいますね。倫理観に自信のない人は読まないほうがいい気がします。
どうしても難しいときは4章だけでも読むと勉強になります。よくある手口とその呼び名が紹介されています。
以上です。また何か読んだらレビューしますね。