原作漫画の方、6巻まで読了しました。
アニメ1期は4巻の冒頭まででした。アニメしか追っていないかたは以下ネタバレにご注意ください。
さて、思春期に『鋼の錬金術師』の洗礼を受けた世代にとって、生きた人間が原料のマジックアイテムなど特にビビることもない設定だと思います。私のようにフロムのRPGをプレイしたことがあるかたなら、元・人間をぶち殺さねば進めない『ダークソウル』『ブラッドボーン』や人外の方がむしろ優しい『シャドウタワー』、親切な人から順に死ぬ『キングスフィールド』シリーズなどでも鍛えられていることでしょう。
でも6巻の「カードリッジ」はさらに上をいってましたね。
あまりにグロいので気になるかただけググってください。
つくしあきひと先生(以下、敬意を表してつくし卿)は子供をひどいめに合わせるのが本当にお得意です。安易な強姦や暴行に走った自称リョナ作品はいろいろと見てきましたが、ここまで手法豊かに、世界観の中核に絡ませつつ、子供の精神に大ダメージを与え続けるのは並大抵の素質ではないと思います。
つくし卿は特に「心にダメージが来るとわかっていつつ自分でその行動を選ぶ状況」に持っていくのがうまいと思います。尊厳を歪める手法もちょっとやそっとじゃ済ましません。尊厳とはなんだ、矜持とはなんだ、そういうことを真正面から見つめさせられる気分です。
最高の気分です。
尊厳・矜持・人間性については6巻後半に出てきた「なれはて村」でも大きく揺さぶってくれそうです。文字通り、アビスの呪いで人間性を失った「なれはて」が独自の価値貨幣で集まる村。つくし卿がどんな物語を用意しているのか、続きを楽しみに待ちたいと思います。