千住のコンテンツ感想ノート

美術展・ゲーム・書籍等の感想

ソードアート・オンライン1 アインクラッド

 「そういえばあの名作読んでないな」ということで買いました。SAO。

 

ソードアート・オンライン1アインクラッド (電撃文庫)

ソードアート・オンライン1アインクラッド (電撃文庫)

 

 

 何より素敵だったのは、SAO世界と現実世界という二層性がもたらす、キャラクターの二面性です。過酷な実力主義の世界で孤独に生きる戦士としてのキリトと、ゲーム好きな子供にすぎない16歳の和人。ギルドで役職を持つ著名な戦士のアスナと、家庭的で真面目な少女の明日菜。見え隠れする二面性がそのままキャラクターの魅力として、この世界の魅力として私を惹きつけてやみませんでした。揺らぎ揺らぎながらも運命に対峙することを決意する二人、子供であることを自らの意思でやめる二人に、たくさんの思春期の読者が心をつかまれたことと思います。

 

 心情と風景をマッチさせる技術、やや多めなのに重さを感じさせない世界感描写、直接的すぎない台詞回しによるキャラクターの心情のほのめかしなど、様々な技術の高い作者で、すっかり夢中になってしまいました。続きも買うと思います。

 

 短いですが今日はここまでで。